今日は企業デザインなどの仕事について、僕の身の回りの友人たちの話を少し。

今日は企業デザインなどの仕事について、
  僕の身の回りの友人たちの話と僕自信のことを少しお話ししたいと思います。



 デザイナーって?と聞くと、世間一般の人は「ファッションデザイナー」を想像される方が多いのですが、実はデザイナーにはたくさんの分野があります。確かにファッションデザイナーには花があって、メディアによく取り上げられるので有名です。でも、デザイナー人口からすると、会社や企業内のデザイン室や企画部門で活躍しているインハウスデザイナーの方が圧倒的に多いのです。

 デザイナーは特殊なお仕事ではなく、エンジニアや営業などと同じく、日本中のメーカーや工業製品を作っている会社なら必ずある「デザイン部門」で働く一般的な職業です。

 会社の中では、デザインや企画などクリエイティブ系のお仕事は、文系と理系のちょうど中間のポジションです。専門的な技術職でもあり、ある意味プランニングや経営企画、また結構チームワークを必要とする総合職でもあります。

 デザイン部門やデザイン企画室は日本中のすべての企業にあります。僕がいたシャープなどの家電メーカーから、車メーカーもそうです。歯医者さんに行くと周りの機械が最近なんだか柔らかなデザインに変わっていることに気づくでしょう。これは東芝などの医療機器のデザイナーさんが、患者さんに心理的に怖くないようにデザインしているからです。
 僕の武蔵野美術時代の友人たちは、日立、東芝、ソニー、カシオ、オリンパス、アップルなどなど、また車メーカーは全メーカーにデザイナーとして活躍してるクラスメイトがいます。また、大きなものでは、新幹線や船のデザインから橋のデザインまで手掛けています。トートーやINAXなどトイレや洗面などもオシャレになってると思いませんか?それは、僕の友人たちを始めとする企業内のデザイナーたちが次々と商品をオシャレで使い易いものに変えているからです。

 仲のよかった女の子の一人は、カシオで女性向けの腕時計「BABY-G」なんかをデザインしています。また、お菓子が大好きだった武蔵美の視覚伝達デザインの友達は、そのままお菓子メーカー「グリコ」に入社してパッケージデザインなどグラフィックのお仕事をしています。彼女とは高校時代からアトリエで一緒でした。


 僕のムサビ時代の親友はアウトドアが好きで、リョービというメーカーでそれこそ釣り具のデザインをしています。休日には自分がデザインしたリールや竿を持って、試し釣りを楽しいでいます。また、もう一人の親友は、課題が忙しくなるといつも僕のアパートに泊まって一緒に徹夜でデザインの課題をこなし、朝風呂に入ってからムサビに課題の発表によく行ったものでした。その親友も今では日立のデザイナーを束ねる幹部です。グランガルルのフランスパリ校で講師を務めてくれてるデザイナー2人もムサ美時代の友人。ひとりはパイオニアのデザイナーとしてフランス駐在から、最近独立をしてそのまま現在パリを中心として欧州で活躍中。もうひとりの女性はパリの革のオートクチュールの工房「ルイヴィトンの革製品」のアトリエ勤務です。


 また、岡山のアトリエで高校時代を過ごした仲良し組は、一人は金沢美術工芸大学に行き、今ではソニーのデザイナーです。もう一人は多摩美に行き東芝のデザイナーに。また女の子では一人は先ほどのグリコのデザイナー、もう一人の仲良しは武蔵美から女性建築家になりました。


 学生時代はバカばっかりやっていたアトリエの仲間たちも、今ではすっかりベテラン中のベテランデザイナーです。


 岡山など地方の美術大学受験予備校の講師で、実際の企業デザイナー出身者はごく稀な存在だと思っています。実際自分でもアトリエをするなんて夢にも思っていませんでした。岡山に戻ってから始めの頃に、様々なデザインの仕事をする中で、何度かアトリエや高校で特別授業するという依頼がありました。もちろんデザインの講義依頼です。そのうち、口コミで様々な講座の依頼があっと言う間に増えていき、デザイナーとしての仕事と指導するという仕事が半々になっていきました。

 とりあえず来る仕事は全部受けよう!と思っていましたので、あれよあれよと言う間に本当にいろんな仕事をすることになりました。建物の外観設計から病院のコンセプトづくり。結婚相談所のプロデュース。路面電車に備前焼の風鈴を吊るして走らせる「風鈴電車」。岡山銘菓のパッケージデザイン。WebデザインからiPhoneアプリ、ジュエリーデザイン、様々な子供たちを集めておこなう工作ワークショップに至ってはどれほど開催したか数えられないほどになりました。

 なぜか音楽イベントのプロデュースの仕事も受け、一回するとこれまた口コミで次々と話しが来て、最後には芸能人の方々を岡山で案内したり、TVやラジオで毎回トークすることになるとは夢にも思いませんでした。。笑

 さらに、幼稚園や小学校、中学校、さらには高校で特別講座をさせていただきました。まさか自分がチョークを握って黒板に自分の名前を書く日が来るとは。。。そして気づけば、自分のアトリエを開講して本格的に指導するという今日に至った訳です。

 正直今でも、なんだか時折不思議な気持ちになります。今までプロの若手工芸家やデザイナー、音楽家など様々なプロをさらに引き上げる仕事を多くこなしてきました。そして、今度はジュニアから子供まで、クリエイターの素質を持つ若い子の未来に関わるのも悪くないと感じています。


 今日は長くなるので記載しませんが、僕はメーカー時代を始め、岡山に戻ってからもずっとヨーロッパで仕事をしてきました。上のもろもろの仕事をこなしながら平行して海外での仕事も好きで続けてきました。世界50以上の国と地域を歩いてきました。紛争地域もこの足で目で見てきました。その中でたくさんの絶望と希望もみてきました。
普通の人が一生におこなう10倍くらいたくさんの挑戦をしました。だからそれと同じ数の成功と失敗もしました。


そんな訳で、きっとたくさんの生きる知恵をみんなに教えてあげられると思っています。グランガルル在籍中も、そして卒業後も。


2016年1月5日
GranGaRuRu Co.代表 デザイナーたけきよ



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