今こそ求められる、美術大学の学生への基礎力

最近よく

今の美大生は基礎力が弱い」と聞きます。

その理由を考えてみました。



まず、基礎力が弱いといっている20年前の世代と比べると、たしかに美術大学の数は増え、誰でも美大生になれるようになったことがあると思う。


ちなみに僕が武蔵野美術大学の工芸工業デザインを受験したときは出願倍率27倍、実質倍率でも2425倍だった。100人受験して合格は4人という難関だったんです。そして当時は美術大学の数も少なく、多くの学生が東京の美術予備校に通っていましたが、1浪、2浪は当たり前、3浪、4浪、5浪の先輩までいた。それでも美大に入学出来ない学生は大勢いて、そういった学生は専門学校に通うという時代でした。


浪人してみっちり基礎を積んだ大学生が減った結果、美大生の基礎力が弱いと言われているのではないかと思います。





では、「美大生に求められる基礎力」とは何か?

まず、画力があること。という当たり前のことが初めにきます。

僕自身、学生の頃デッサンが嫌いだった。でも、自分のイメージを完璧な形にしていく時、どうしても画力ってものがいることを知り一生懸命練習しました。

デザインの業界では、「あーあの人デッサン力あるから、いいデザイン出来るんじゃないか」って、当たり前のように仕事を発注する前の信用としてよく言われます。これが、実際仕事してみるとはずれない。グラフィックだろうが、プロダクトだろうが、webだろうと関係なくデッサン力がある人の作品はやっぱり強い。


学生に良く聞かれることに、パソコンがあるのにどうして手で描くのですか?と。
それは簡単な話で、手で描けない人は、やっぱりパソコンでも描けない。描けないというのは、与えられた素材の構成は出来てもオリジナルは作れない。つまりはプロレベルでは描けないということです。


付け加えると、デッサンと言っても将来何に使うのか?という意識がなければ役に立たないんですね。

建築家に求められるデッサンと、グラフィックデザイナーに求められるデッサンでは内容が相当違います。同じ立体デザインでも建築とプロダクト(製品デザイン)では全く違う。平面系でも映像とグラフィックデザイン、漫画、アニメーションでもかなり違います。プロの現場で求められることを意識してデッサンを学ばないと、中途半端なただ絵が上手いだけの人が出来上がってしまうんですね。




「なぜ、基礎力の話を今しているか?」

うちのアトリエGranGaRuRuでは、就職活動の講座をおこなうのですが、雇う側の誰に聞いても、画力、造形力、色彩などの基礎力がある学生がいいって、同じことを言われるんです。ここ数年の就職活動のようすを見ていても、最終的に選ばれているのは、やっぱり基礎力がある生徒です。



アトリエGranGaRuRuでは、夏前までにどんな基礎練習をしているかと言うと。
下の鉛筆画は、下書きや補助線なしでのラフスケッチの生徒作品です。
時間は5分から10分で仕上げて描き上げます。

デザイナーにとって、このくらいのスケッチは出来て当たり前ですし、24週間も基礎練習すればみんな描けるようになってきます。


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